2020年10月初旬、青森県の青荷温泉に行きました。
青荷温泉は青森のガイドブックには漏れなく載っているであろう人気の宿です。GoToトラベルの割引を実施している期間でした。念のため、2カ月前に予約をしました。
青荷温泉は、青森県黒石市の山の奥にある一軒家の宿です。明かりはランプだけ、客室にも電気やテレビがなく現代文明から離れることができるお宿とのこと。携帯電話の電波も届かないので、デジタルデトックスができそうです。
青森の青荷温泉へ
青荷温泉を知ったきっかけ
私が青荷温泉を知ったのは、2007年に聞いた「SUNTORY SATURDAY WAITING BAR AVANTI」というpodcastの番組で取り上げていたことがきっかけでした。
番組の中で、女優の水野裕子さんが取材で行った青荷温泉がすごくよかったと話していました。
雪の深い時期に行かれたらしく、積もった雪にランプの明かりが反射してぼうっと明るく幻想的な景色だったそうです。電気がないので日が昇ったら起きて、日が落ちたら寝る、という昔ながらの人間の生活をして心が洗われたとのこと。
その話にすっかり魅了されていつか絶対行かなくちゃと思っていました。
山道をぐるぐるして青荷温泉に到着
今回、私は車で向かいましたが道の駅「虹の湖」から、シャトルバスも出ているそうです。
細い山道をぐるぐる上っていくのですが、思ったより長い。対向車が来るとすれ違いが難しそうなのでハラハラしながら宿に向かいました。駐車場につくと、すでに3台ほど車が止まっていました。
駐車場からかなり急な坂道を下って、宿に到着です。重いスーツケースを持っている方は、帰りは上るのが大変なので一度車を持ってきて荷物載せたほうが良いと思う。
宿は木造の2階建てです。玄関には「よぐきたねし」の看板が迎えてくれます。青森の方言で「ようこそ」の意味だそうです。
ランプの宿の中
川の音を聞きながらのんびり
お部屋は1階の角部屋で、部屋からつり橋が見える良いお部屋でした。お部屋のドアは、障子と木枠の引き戸になっているので、障子を閉めておかないと廊下から丸見えです。
川側の障子を開けると、ちょっとした木製の縁側になっていて川が見えます。
川の対岸に温泉の建物が見えます。
手前が露天風呂(混浴)、山側の建物が滝見の湯という温泉です。
オイルランプが天井から下がっています。お部屋の照明はこれだけです。
部屋の中にガムテープが置いてあって、虫が出たらそれで取ることになっています。帳場でチェックインのときに、スタッフの方が虫が多い時期と言っていました。
レディースタイムの露天風呂へ
露天風呂は基本は混浴なのですが、レディースタイムがあります。私が行った際は、17:00~18:00がレディースタイムでした。つり橋で川を渡って、露天風呂へ。
露天風呂には脱衣所があるが、脱衣所からお風呂までの通路が外から丸見え。とはいえ、数歩なのと他にも何人も入っている方がいたので気にしないようにした。
洗い場がないので、かけ湯をしてから温泉に入りました。温度は適温でした。
露天風呂にある、樽のお風呂(子宝の湯)は上に屋根がないところにあります。入っていると、森の中でお風呂に入っている気分になる。
脱衣所は暗くて狭かったです。暗すぎてよく見えなかった。
青荷温泉の売店
青荷温泉の帳場の横に売店がありました。お土産として、雑貨とかお酒とかお菓子とか売ってます。売店の横には喫茶コーナーが併設されていました。
青荷温泉のオリジナルのタオルも売ってました。
ついつい、「よぐきたねし」と書いてあるタオル買っちゃいました。360円でした。
山の幸もりもりの夕食
本来であれば宿泊者全員が大広間で夕食を食べます。しかし、コロナのため、1階の宿泊者に限り、部屋食でした。ということで、私は今回部屋食でした。
山の幸が中心の夕ご飯でした。とても美味しかったです。
しかし、写真よりだいぶ暗い状態なので、何の食材を食べているかわからない闇鍋状態でした。キノコ苦手な人は、隠れキノコが結構いるので注意。
飲み物も注文できます。スタッフの方が部屋に来た際に、注文しました。
部屋食を運んだりとバタバタしていたので追加注文はちょっと大変そうかなと思います。私は、東北限定で販売している、赤い林檎のチューハイを注文しました。(550円)
食事中、カメムシが3回も出てきました。ブーンっという音がしたと思ったら、テーブルに止まって大騒ぎ。カメムシとの格闘に疲れ食べるのに時間がかかったので、食事途中でおなか一杯になってしまった・・・。
本来は、こちらの大会場で食事するみたいです。ここだと川魚の塩焼きも真ん中の囲炉裏で焼いてくれそう。私の部屋の川魚は冷めてしまってたので、ちょっとうらやましかったです。
夜の青荷温泉
夜になると、館内がオレンジ色のランプのあかりに照らされて雰囲気が素敵でした。
廊下はこんな感じです。夜遅くだと、廊下歩くのちょっと怖いかも。洗面台、トイレが共同なのですが、夜遅くにひとりで行くの嫌かもしれない。
夕ご飯後、布団で仮眠したら21時半を過ぎてしまっていました。
無理やり起きて別館の権六の湯へ行くことにしました。玄関から外に出て権六の湯の建物に向かうのですが、まっくらなので明かりがないと移動できない感じでした。
比較的深い時間だったので、権六の湯は貸し切りでした。脱衣場は、広くて明るくて綺麗。
「あがり湯」と書いてあるところで、髪と体が洗えるようになっています。椅子がないので、ちょっと膝が痛かった。
ランプの明かりが湯気でぼやけて綺麗でした。
ランプのオレンジの明かりでそまったお風呂が、とても落ち着きます。雪の時期に来たかったー。
正面のガラスが大きいのでランプの明かりが雪にうつって綺麗そうな気がします。
積雪の時期は、マイカーで来ることが規制されていれるので道の駅からのシャトルバスで来る必要があるそうです。
夜のお部屋はランプの明かりはありますが、薄暗いので本を読めるような明るさはありません。
スマホも圏外で使えないので、ネットサーフィンから無理やり離れることができて脳みそが休まります。
お風呂で温まってまた眠くなったので、ぐっすり就寝しました。
朝の温泉へ
朝6:00、ちょっとだけ早起きして朝の温泉へ。
昨日普段より早めに寝たので早起きでもそんなに体が重くない。
昨日入っていない、滝見の湯へ向かいます。
滝見の湯は、文字通り滝を見ながらお風呂にはいれる温泉です。私が入ったときは、先客が2名いらっしゃいましたがすぐ出ていかれたので一時貸し切り状態に。
内風呂で温まったあと、露天風呂に行きました。藪の奥に、滝が見えました。大自然の中の温泉です。
大自然すぎてお風呂にカエルが浮いてたので、近づいてこないか警戒しながら入りました。ここは、明るい時間に入らないと滝が見えなそうなので、朝か昼に入るのが良い気がします。
ほっこり味噌焼きの朝食
お風呂の後に朝食を食べました。甘露煮とか味噌焼きなどがでてきました。
焼きのりのパッケージが宿オリジナルで、和歌が書かれていました。
味噌焼きはホタテが入っています。貝焼きの鍋バージョンって感じです。お鍋に生卵を入れて、半熟状態にしてから食べます。
荷造りしてチェックアウトします。
早期予約の特典で、りんごジュースがもらえました。果肉がごろごろ入っていて、パッケージに書いてあるとおり「食べるりんごジュース」って感じでした。
朝の景色もきれいです。名残惜しいけど、宿を後に。
青荷温泉のまとめ
念願のランプの宿でした。夜に川の音の聞こえるお部屋でランプを見上げて布団に寝っ転がったら、すごく心が落ち着きました。全然ランプで生活したことはないけれど、ランプに照らされた部屋の色が懐かしい気がした。
ランプの明かりでオレンジ色に染まった温泉は、ずっと入ってたいと思えるくらい心にしみました。
ただ、かなり虫が多かったので虫が苦手な人は結構大変かもしれないです。カメムシがかなり居て、部屋で共存する感じになるので・・・。
今度は虫のいなくて、雪見風呂が楽しめそうな積雪の時期に訪れたいなと思いました。